スイートプリキュア♪ #8

8. チャララ〜ン!セイレーンのニセ親友大作戦ニャ♪
久々に、再放送してるMaxHeartを観る。学園祭の出し物で、自分が演出を手がける「牛若丸と弁慶」をやりたいというクラスメートの志穂(CVは後のミルキィローズこと仙台エリちゃん)のために、なぎさとほのかが一肌脱ぐって回だった。プリキュアたちも志穂も、動機が「大切な友達のために何かしたい」であり、他意がないのが素晴らしい。アクションパートでの起死回生のきっかけが、演劇の方で活かされるという演出も良い。なにより、ほのほのの弁慶姿が(*´Д`)何気に小清水亜美が端役で参加してる。演出の山吉康夫さんでググったら、すでに鬼籍に入られていた…。


ここまで「スイプリ」を観てきて、もちろん大好きだし完走するだろうけど、いくつか不満もある。
・響と奏、こいつら他に友達がいる気がしないんだよな…。クラスメートや部活の連中と一緒にいるシーンはあるけど、それ以上に踏み込んだ展開はない。今はひたすら響と奏の関係性からドラマを作ろうって方策かもしれんし、一定の効果はあがってると思うけど、広がりがない。いずれ行き詰まるのは目に見えてる。響の「運動万能、部活の助っ人専門」という設定も持て余し気味。「大好きな音楽へ熱中する事が出来ずにいる葛藤をぶつけてる」とかならドラマが生まれそうだが、それはそれでスポーツ少女に失礼だ。
・完全にマイナーランド勢を圧倒してる現状なのに、ハミィがひたすらプリキュアの強化を促す描写も不気味。2人が完成形になったら悪に落としてエネルギーを掠め取るつもりか?目的は音符を集める事なんだから、必要以上に2人を戦士の側に追い込みすぎ。それが不和の原因にもなってる気すらする。
・敵側にも問題がある。こいつらがやってる破壊活動といえば、ほんの一時、不幸のメロディで人を落ち込ませるだけ。最近2話ではそれすらないが。不幸のメロディが完成した暁には、全人類を自殺に追い込めるほどの負の情念が生まれるとかかもしれないけど(女児アニメです)目立つのはセイレーンばかりで、他の三馬鹿がまるで役立たずなのも良くない。
・もうひとつ、戦う動機。「思い出のレコードを怪物にした」だの「親友の私への気持ちを傷つけた」だの、あまりに個人的な事情での戦いが多すぎる。それもある意味、中学生っぽいのかな、と無理やり納得してもいいけど、心のト音記号以外の「プリキュアたる資質」をそのうちにでも見せて欲しい。「大いなる力には、大いなる責任が伴う」のだ。


さて今回の話。
予告でも使われてた、Aパート終わりの月光背負ったセイレーンの物憂げなカットが全て。それ以上は現時点では蛇足。寝返りには早い。
敵も善玉も脇がガラあき。セイレーンは詰めが甘すぎるし、態度もふらふら徹底してない。変身能力に加え、変声能力まで敵バレしてしまったが、大丈夫か。響も親友を信用しなさすぎ。一度誤解で痛い目遭ってるんだから、不自然な態度を取られたら本人に裏を取ろう。
セイレーンさんが頑張って、自滅して、デレる回。切り口としては満足。セイレーンが「親友」という関係に過敏に反応するのは、ハミィとセイレーンの関係が響と奏の関係の投影になるからなんだろうが、未だに語られず。ハミィがあんな性格だしなぁ。
しかし響ん家ってどうなってんだ?