Go!プリンセスプリキュア #14

#14 大好きのカタチ!春野ファミリーの夢!


ノーブル学園のファミリーデー。はるかの家族紹介。
あんた妹いたの。そして実家は和菓子屋「はるや」。
脚本は今シリーズ初の成田良美。はるかの妹、ももかの不機嫌な理由の理解と解決への糸口に、みなみときららがそれぞれ重要な役目を果たす。みなみは、学園に入学した兄と会えない寂しさから失敗した経験をはるかに語る。きららは、ファミリーデーですら母親に会えない境遇と離れても強い家族への思いをももかに話す。ちょっとした行き違いで逃げ出してしまったももかが落として失くしてしまったもの。それはももかが姉のために用意した手作りのお土産(ティアラ)だった。みなみときららのおかげで互いの隠された気持ちに気付いた時点で、はるかが拾ったお土産を持ってももかの元へたどり着く。ここではじめて姉妹が素直な態度を取れる。

寮生活の設定を活かした話、キャラクターの配置、新たな一面の使い方が素晴らしい。はぐれたももかの元へいちはやく駆けつけたパフ(嗅覚?)、空中から探索できたアロマがその場所へみんなを呼んでこれた(きららが無言で合図を送るのも良い)りと、妖精たちのフォローも感心した。おそらく親子の問題をかかえてそうなトワイライトの方はというと間接的な示唆すらなかったけど、こちらはまだ仔細に語れない事情もあるだろうし、今回は触れられなくてもかまわない。

演出は門由利子、作画監督は河野宏之。カモの親子に始まってスワンに終わる。はるかの人格におおいに影響してそうな春野両親と、顔芸を駆使して画面を暴れまくるはるか(とはるか父)。その楽しげなテンションに触れるたび落ち込んでいくももかの心情と細やかな動作がよく捉えられてて、満足感をさらに高めてくれた。家族の夢を嘲笑されたフローラが表情を見せず、静かな怒りを表現するのも巧かった。

ベテランスタッフの堂々たる仕事ぶり。プリキュアの家族エピソードにハズレなし。お見事。