ブラック★ロックシューター #8(終)

#8 世界を超えて
脚本:岡田麿里 絵コンテ/演出: 吉岡忍 今石洋之 作画監督:芳垣祐介

花澤の「収録後に喉を潰してもかまわない」ってぐらいのアドレナリンチャージっぷりが最高。彼女のファンは幸せだな(ヒトゴトのように)
精神生命体であるストレングスが物質生命のために自殺を選ぶ、という決断が他のアバターにも波及して、世界の壁を穿つ一撃の力に転化するという画が非常にエピックで気持ち良い。マト(B★RS)が握った拳の中からカノンを出現させるあたりの、無数の弾丸とカメラの回り込み大回転、作画じゃほぼ考えられないCGならでわの大迫力だった。
ファンが多い(笑)であろうカガリちゃんが無害化してしまった事もあって、世界と相対しても一緒に居たいというマトとヨミという当初のプロットから、もう一回り広範な少女と現実、人間と社会の対峙にシフトしてしまったためヨミの印象が薄れたのは否めないが、マトヨミの互いへの謝罪シーンで全て許したくなった(「一緒に痛がろうよ」はさすがにねぇわと思ったが(;´Д`))
誰しも他人事ではない力強いテーマを持ち、大げさなほどに迫真のスクリプトがあり、各話22分とは思えないほど密度ぎゅうぎゅうに計算してハメこんだシーンはどれも神業。パッと見は万人向きじゃねぇくせに、声優アニメ、作画アニメ演出アニメ、脚本アニメ、CGアニメ、リョナアニメ、ガイキチアニメ、アニメファンを自称する連中をオールラウンダーに狙いをつけた貪欲さはまさにノイタミナofノイタミナ、2012年観た中ならピカイチに得難く、楽しい映像体験だった。全8話ってコンパクトさも手軽だったね。