神のみぞ知るセカイ

4.今そこにある聖戦

「悪いヒロインなんていない。悪いゲームがあるだけだ」

その劇伴はNGでわ?
度重なる発売延期、初期ロットの地雷性、異常な容量の修正ディスク、雑多なバグ(上下反転、音声バグ、仮キャラ表示、文字化け)、ハードの電源すら落とし、そしてセーブ不可(ハード破壊の可能性あり)、昨年KOTYに輝いたシステム○ソフ○トアル○ファの某ゲームすら霞むクソゲーというよりはムリゲー、これら障害を乗り越えてEDに到達しようとする行為。これは、確かに「神」と呼ばれるに値する。こういう人が選評書いてくれてるのかな。
バンクも多用し1話まるごと使って分岐ポイントまでの退屈で作業的なゲームプレイをトレース。バグループを「この娘は具合が悪いんですか?」と言うエルシィに笑った。開発会社が倒産、残されたバグのおかげでプレイ人口もゼロ、そのような状況におかれたゲームを「囚われのヒロイン」として扱うのはこの作者流の解釈だろう。かなり広範なビデオゲームコンピューターゲームを対象にしているが、俺は作中の描写にならって「全年齢版、コンシューマー(携帯)機」のギャルゲーを想像する事にする。
いつも以上にエルシィの活躍に気を使っている。スタッフも多少は不安だったんだろうか。
高柳監督自ら絵コンテ、ゲーム内ヒロインに櫻井智(の歌う挿入歌とED作曲が元日本ファルコムの天門)、教師に田中敦子中尾隆聖と誰にアピールしてんだか分からない充実ぶり。
イレギュラー回ではあるが、一応俺は今エピソードに支持を表明しておきたい。溢れるバイタリティ、(学校の勉強を片手間にこなせる程度の知性と)日常生活に支障をきたすほどの桂馬のゲーマーホリックぶりと合わせて、地獄の管理人が「お遊戯の神様」でしかない桂馬を駆け魂の「落とし神」として選んだ理由の裏付け強化にもなっている。