百花繚乱 サムライガールズ

5.愛の戦士、登場


「不惜身命」でマスターサムライ化を制御できる幸村。将を呪縛しまったく制御できない十兵衛とではやはり、圧倒的な戦力差があったりするのか。神隠しに遭っているのは、マスターサムライを輩出している家系の子女。
とても短くちょっとフェティッシュな過去回想が挿まれ、純朴少女→標準語の性愛アレルギーのスパイ、性悪イタズラ少女→想い人のために涙する凸軍師、簡単だが「少女」から「女性」への変遷を見せてくれた。方言の使い方も作為を感じさせて巧い。2人が離別してから故郷でどんな成長の仕方をしたのかバックグラウンドまで想像させてくれる。
幸村と宗朗を見つめる表情、十兵衛との入浴シーン等での千の複雑な感情の表現もなかなか優れていた。細かい演出で組み立てた甲斐があって、兼続を制止し秘めた想いを宗朗に吐露する覚醒シーンは、劇伴の盛り上がりと共に画面のテンションが上がり、とても見応えがあった。
ハーレムアニメの体だが、キャラクターの魅力はしっかりとした描写にこそ宿るという事を痛感させられる。面白かった。