神のみぞ知るセカイ

9.大きな壁の中と外


花澤香菜、「海月姫」の月海が透けて見えちまうぞ。
桂馬に指摘されたLCが知識のブラッシュアップのために学園の図書館へ、そこで大量の本に囲まれ読書の世界へ没入する少女、栞がなかなか雰囲気のある登場をする。本来ならば桂馬が体験すべき場面、というセオリーを前提に、LCに駆け魂探知させるため、また「図書委員」キャラとして完成度の高さを示すために活かされるのは構造として凝ってる。やりおる。
謎の偽装アイキャッチとかのんによるゲームCM。攻略が終わったヒロインもバイプレイヤーとして登場できれば作品の地層が厚くなるんだけどな。主題がブレない優れたバランス感覚が必要で意外とハードルは高いかも。

文系女子は、物静かではあるが頭の中では人一倍考えているものなんだ」

桂馬の読みどおり、やたら饒舌な栞の心中モノローグによってキャラクターが描写される。二面性、がキーワードか。桂馬のギャルゲーへの情熱、栞の本への想い、対等なレベルでの偏愛を持つ者同士が現れたという点も興味深い。
導入として文句なし。あとは、この密度でどこまでいけるか。たぶん、アニメ版前期最後の攻略対象でしょ?