あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 #1

1.超平和バスターズ


別にこんな幼少期送った記憶ねぇのに、同調しちまう映像の説得力が凄いな。久しぶりに観たぞこんなアニメ。
幼い頃はみんなの中心だったのに、受験に失敗しヒッキーになった主人公じんたんを始め、すっかり疎遠になり変わってしまった関係の幼馴染たち、普通ならもう人生が交わる事なんか無いんだろうけど、幽霊少女の登場で再び繋がりを持っていく、みたいな。あと、めんまの「お願い」か。
登場人物と現状をサラっと紹介する手腕はさすが巧い。憎からず思ってためんまに言ってしまった些細な暴言を謝れなかった事に悔いていたじんたん、じんたんに少なからず気があったあなる(今はちょっと分からない、一度は惹かれた男の醜態に思うところがある感じかな)、自分も好きだっためんまの気持ちを知ってたから(+注目をじんたんに取られてた幼少期、じんたんの志望校で充実ライフ送ってる現在というギャップの皮肉も含み)じんたんにイラつくゆきあつ、そんなゆきあつが好きなんだろうから余計に彼の様子にイラつくつるこ、そして良くわからないぽっぽ。別にみんながめんまを好きだったわけじゃないけど、みんなが少なからず彼女の夭折に影響を受け、消せない傷を負っている。めんま自身の事情はもっと深刻で、自分の居なくなった家族は半ば共同体が崩壊してるような状態。ここのシーンがあったおかげで、劇中のめんまが「じんたんの懐古と悔恨と自己憐憫が生み出した夏の幻影」に過ぎないという可能性を否定してくれたんだが。あぁ、あなるのリアクションもあったか。
地味だったあなるが普通にモテ系女子に、ぽっぽがおっさんヤンキーみたいに変貌してるとか、時間の経過を感じる。じんたんが「めんまが」って言った瞬間、顔が引き攣るゆきあつとつることか、良いな。何回も観た。芽衣子の名が残ってる本間家の表札とか、娘の好物カレーを仏前に供え続けるお母さんとかホントいたたまれない。
めんま役の茅野愛衣はほとんど知らないな。要追跡。