映画 スイートプリキュア♪ とりもどせ! 心がつなぐ奇跡のメロディ♪ 鑑賞2回目


映画デーで1000円だったので2回目観てきた。ネタバレ含むので、これから観る予定の方は回避してください。
やっぱ、控えめに言ってもそこそこ良い映画だな。プリキュアファンが観る映画としてね。子供のために嫌々付き合わなきゃいけない親御さんにとってはやっぱり退屈なバトルマンガに過ぎないと思う。ひまわりのシーン以外は。
コンテのもう1人は小川孝治氏だった。小川氏は助監督もされてる。中盤、メフィストアフロディテを抱えて城外空中に飛び出しプリキュアが城壁を滑り降りていくシークエンスがそれっぽいかなぁ、と思った。ビート誕生の21話を思い出す。
最初のアクションシーンまで体感でちょっとだけ長い。語り部を次々に変えたり別の場所の出来事を並行して進めるカット割のテンポの良さは気持ち良いぐらい。アクション自体の時間はそんなにないけど、劇場版クオリティのある意味スイプリに似つかわしくない(笑)画の力はあったと思う。
実体化ハウリングがリズムを握ったままメロディを殴り飛ばした後、両手を広げてガハハと笑うカットは明らかなブルーパーで直後のシーンと繋がってない。ソフト化の際にどうにかなんないかなぁ。
メイジャーランドの住人が無力化されてる中、スズ(CV南央美さすがに巧かった)だけが無事だった理由になんらかのエクスキューズが欲しかったかな。アコとの和解のシーンもない。ただ、スズがアコのプリキュア化を目撃してアコとの友情の証である♪のペンダントをハミィから受け取る所はスゲェ良いシーン。ハミィは基本道化だが、ここでも良い役割もらってる。ずりぃ。
音圧もうちょっとだけ上げてほしいというのは本来ちっちゃい子が観る映画で場違いなリクエストだろうか。前述のメフィストが空に身を投げ出すシーンでかかる曲がめっちゃカッコ良かった。


プリキュアがパワーで圧倒した、強かったという印象がまったく無い。それよりは、倒れても倒れても何度でも立ち上がる意思の強さが強調されてた気がする。劇中、3度ほど全滅の大ピンチがあるんだが、その度に子供がフライングでライトーンを点けてしまったり、タイミングを計りかねてしまってた。ASDXシリーズぐらい分かり易い「今、ここ、点けて!」ってな煽りがあっても良かったかな。
ヒロインのこういう描かれ方は時節柄なのかな。映画だけのパワーアップフォーム、クレッシェンドメロディにしても、「敵を打ち倒す」ためでなく「囚われたリズムを救う」ための力である事もそういう作り手の意思が反映されてるように感じる。リズムを助けて最初にする事が「2人抱き合って泣いて喜ぶこと」だしね。そのクレメロとリズムによるパッショナートハーモニー、技の最初に発現したト音記号はクレメロだけ歪にデカい。2人が手をギュッと握りなおすとリズム側の記号も合わせてデカくなる、という演出がいたく感動する。
EDダンスの前説、ミューズの台詞が劇場版フレッシュのパッションの台詞とほとんど同じな事に気づいてクスリとする。
ラストの春映画の告知、どんな形になるのか分からないが、オールスター企画があるならまた観に行ってみたい。今度は大友成分が濃い場所にいってみよかな(´・ω・`)